KJ Photography

Weekend Photographer

オールドレンズの魅力

2015.01.20

親子

オールドレンズを好んで使う人は少なくない。
私もその一人である。

オールドレンズ、というか古いものに魅力を感じるのはなぜなのか、
考えてみた。あくまで私の持論であることは予めご了承いただきたい。

撮る人

最近時使っているライカのLマウントレンズは、1930年代~1950年代に作られたものである。
ライカを手に入れる以前に使用していたニコンのレンズも、オールドニッコールと呼ばれる
(いつからいつまでのものが「オールドニッコール」なのか、正確に理解していないが…)
比較的古めの(Ai以前の)レンズが主である。こちらは1960年代に作られたものである。

大抵の場合、数値的性能は現代のレンズが格段に上である。
というよりも、現代の基準に照らし合わせれば、
きっとオールドレンズはどれも出荷不能なレベルであろう。
それだけ、設計精度も製造精度も、昔に比べて格段に向上している。
(「より性能のいい仕様」を設計可能であり、さらにそれを実現する製造精度を持っている)

では、性能で劣るオールドレンズの何に魅力を感じるのだろうか?

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オールドレンズとは?


いつまでがオールドでいつからがオールドじゃないのか?
それは、よくわからない。というか、たぶん決まっていない。
ニコンで言えば、Ai以前がオールドという人もいれば、
Aiはまだまだオールドだ!という人もいるであろう。

定義が決まっているわけでもないのだから、自分が「オールドだ!」と思えば
オールドレンズと言ってしまっていいと思う。

私としては、モノクロ写真しかなかった時代、あるいはカラー写真の出てきた頃までに作られたレンズ
くらいのファジーな感覚で考えている。

ライカだと沈胴ズミクロンくらいまで、ニコンだと、Ai化されるまで(カニ爪世代まで)
くらいのイメージだろうか。

では、そのオールドレンズの魅力とはなんだろう?

LOVE

モノクロ写真とカラー写真


ひとつは、カラー写真が登場するより前に作られたレンズである、ということがある。
昔は、写真はモノクロしかなかった。その為、モノクロ写真に最適化された設計がされていた。
しかしカラー写真が普及してきたことで、カラー写真に最適化されたレンズが作られるようになった。

レンズの専門家ではないので詳しいことはわからないが、モノクロ写真とカラー写真、
それぞれの最適値というのは、異なっているような気がする。
(カラー写真で色がしっかりでるように設計すると、モノクロではコントラストが強くなりすぎる、
みたいな。完全に想像だけど)

そんなわけで、特にモノクロ写真を好んで撮る人にとっては、モノクロ写真に最適化されていた時代の
レンズというのが、魅力的に感じるということなのかもしれない。

因みに、私はモノクロ時代のレンズで撮ったカラー写真の色の出方も好きである。
くっきりと色の乗っていない、淡いというか、渋いというか、そんなカラー写真も好きである。
(ネガの場合補正次第でどうにでもなる…という説もあるが)

illuminate

不完全であることの魅力


オールドレンズには欠点(良く言えば、クセ)がたくさんある。
開放ではふわふわになる。逆光ではまっしろになる。無限遠が甘い。などなど…

その欠点(クセ)を理解して、自分の表現として使いこなす。
そこに楽しみを見出してしまうと、クセのないレンズがつまらなくなってしまうのではないか。

また、そもそもその「欠点(クセ)」があること自体に魅力を感じるのかもしれない。
だってほら、欠点のない人間なんていないでしょ?そういった、人間味は
数値には出てこないしうまく説明もできない、でも確実にそこにある「魅力」なのではないだろうか

古いものの魅力、それはレンズに限らない


これって実は、レンズに限ったことではないのではないか、と思う。
私は古いものが好きである。

乗っている車は、20年前の日本車。乗っているバイクは、20年前のアメ車。
どちらも現代の電子化された車・バイクに比べると、とても不便な部分はある。
しかし、間に「電気信号」を介さない(まったく無いことはないけど)ものを操る感覚は
非常に気持ちのいいものがある。

早朝、寒ければエンジンかからないのも、寝起きの悪い人のようだし(バイクの話)
そういったところに感じる「人間味」に、惹かれているのではないか…

と、いうのが私の考える「オールドレンズ(レンズに限らない古いもの)の魅力」である。

時代は今、過渡期なのかもしれない。
過去の延長線上で作り上げられてきた世界は限界を迎えて、
今後様々な分野で革命が起きるのかもしれない。
だとすれば、我々は古い世代のものを楽しめる最後の人類になるかもしれない…

なんてことを考えながら(普段はあんまり考えてないけど)古いものを日々愉しむのである。
フィルムもいつ使えなくなるかわかんないし、エンジン付きの乗り物も、いつなくなるかわかんないもんね。

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